地盤補強について

忘れていませんか?地盤の検討!!

家を建てる前にはその土地の地盤が家を支えることが出来るかを調べる必要があります。その為に地盤調査(スウェーデン式サウンディング試験・液状化判定も行います)を行い地盤の地耐力(地盤の強さ)を把握した上でその建物の地盤の基礎を決定します。


主な沈下の原因

埋立造成工事に於て、ガレキの混入した不良土(建設残土)や石の多く混ざった土は、空隙も多く最大の原因となります。平野は沖積層と云って軟弱地盤地帯が多いのです。市街地では人工的地盤が多いので地表は一見硬そうに見えるのですが、その下は軟弱な場合が多いのです。地耐力不足の地盤に家を建てた場合、傾いたり沈下する恐れがあります。

1.建物自身の重さに片寄りがある場合

平屋で一部2階建てとか、また、基礎地盤がしっかりしていない家へ極端に重いものを置くと柱が傾いたり、不同沈下のために壁に亀裂が入ったりします。すなわち、変心荷重による不同沈下です。

2.まだ地盤が十分締まっていない場合

沼地や水田を埋立てたばかりというようなできたての土地の場合には、十分事前調査を行うことが望ましいといえます。
埋立てたばかりの土地は締固めてもむらができます。

3.圧密現象

水で飽和した粘土地盤の表面に荷重がかかると、長時間のうちに圧力が地中に伝ぱんし、継続的に沈下がおこります。この沈下は土が圧縮力を受けた為に土の中の水分が外部に排出され、土粒子の配列が変化したことによるものです。このように、ある時間連続的にかかる荷重によって土中の水分が排出され土が圧縮される現象を圧密(consolidation)といいます。

4.支持力と沈下

地耐力という言葉をご存知でしょうか。地耐力とはその地盤の固有不変の特性ではなく、同一地盤であっても建物の重さや構造などで変わるものです。一般に地耐力とは許容支持力を指した言葉で、長期許容支持力と許容沈下量の両方を満たす基礎にかけられる荷重度のことです。
長期許容支持力はその地盤が支持できる極限の荷重度の1/3と決められています。


主な沈下の原因

  1. 軟弱な地盤に加わる有効応力が増加する事によって水が長期間かかってゆっくりと絞り出され体積が減少し圧密沈下を起こす。
  2. 広範囲に地下水の過激なくみ上げによって、地下水位の低下により地盤沈下がおこる。地下水位の低下に伴う有効応力の増加の為、沖積層中の粘性土が圧密沈下を起こし、地表面が沈下するのが原因。
  3. 盛土、埋立てによる荷重の増加によって沈下が生じる。

沈下修正工事について

沈下した地盤を修正する工事も承っております。
沈下修正工事の工法の一部をご紹介します。

アンダーピーニング工法

沈下を起こした建物下部地盤の支持層(建物を支持するために必要な耐力を有する層)が深い場所の場合に用いる工法です。沈下した基礎の直下を人力(小型重機を使用の場合もあり)にて掘り下げ、油圧ジャッキにて鋼管を建物の反力を利用し支持地盤まで圧入、これを支持杭として基礎ごと沈下防止及び水平修復を行います。

  1. 1.掘削工

    施工位置にあたる基礎直下部lこ1.0m×1.0m程度深さ基礎底より1.5mの掘削を行う。掘削に対し別途仮補強が必要な場合は補強後安全を確認した後掘削作業に入る。

  2. 2.鋼管圧入工

    ◎第1ロット杭 短鋼管 φ114.3mm〜165.2mm t4.5mm〜5.0mm L1.0m〜1.5mを基礎立ち上がり直下に位置する様に建て込み、杭の傾きを注意しながら建物の荷重を利用し油圧ジャッキにて圧入を行う。 ◎第2ロット杭 外当て加工された2本目の鋼管を第1ロット杭に継ぎ足し溶接し再度圧入を行う。 ◎第3ロット杭 同様の手順にて第3・第4と継ぎ足し支持力が得られる地盤に到達するまで繰り返す0 ◎最終ロット杭 調査データとの照合及び限界荷重・建物の状況を考慮し加圧を行う 確認事項・・・支持力確認の際30分程放置し支持力の減圧の確認を行い変化が内容であればジャッキアップ用の ジャッキと取り替え借り受け状態にする。

  3. 3.水平修復工

    建物全体の補強杭施工終了後、水平調整用ジャッキ(ジャーナルジャッキ・油圧ジャッキ) にて光学レベル屋内用水平レベルで確認しながら少しずつ水平調整を行う。 水平修復完了後各ポイントのレベルを再度確認し、スペーサー用鋼管を充填しジャッキの取り外しを行う。

  4. 4.埋め戻し工

    施工前の地盤まで埋め戻しを行う。

  5. 5.セメントミルク注入工

    持ち上がった基礎と地盤の空隙に圧送ポンプにてセメントミルクを注入する。

  6. 6.基礎クラック補修

    基礎に生じたクラックをエポキシ樹脂を低圧注入し補強補修を行う。

  7. 7.片付け清掃・施工完了

    現場部材の片付け撤収し建物周り及び作業範囲の清掃、建物等のチェック及び清掃を行う。

耐圧版工法

耐圧版工法支持地盤が浅い場合(1.5m程度)の修復工事に用いられる工法です。沈下した基礎下を掘削後、支持地盤にモルタル下地を施し耐圧版を設置、油圧ジャッキで、基礎を持ち上げ、沈下防止や水平修復を行います。

  1. 1.掘削工

    施工位置にあたる基礎直下部に1.0m×1.0m程度深さ基礎底より0.5m〜1.0mの掘削を行う

  2. 2.耐圧版設置

    掘削底盤の土壌状況に応じ均しモルタルまたは改良度にて地盤を強化し、補強用の500mm×500mm、或いは600mm×600mmの補強鉄板を設置後、建物と地盤が地切りする程度に油圧ジャッキにて圧力を加える。

  3. 3.水平修復工

    建物全体の補強杭施工終了後、水平調整用ジャッキ(ジャーナルジャッキ・油圧ジャッキ)にて光学レベル・屋内用水平レベルで確認しながら少しずつ水平調整を行う。

  4. 4.埋め戻し工

    施工前の地盤まで埋め戻しを行う。

  5. 5.セメントミルク注入工

    持ち上がった基礎と地盤の空隙に圧送ポンプにてセメントミルクを注入する。

  6. 6.基礎クラック補修

    基礎に生じたクラックをエポキシ樹脂を低圧注入し補強補修を行う。

  7. 7.片付け清掃・施工完了

    現場部材の片付け撤収し建物周り及び作業範囲の清掃、建物等のチェック及び清掃を行う。